フォトモザイクチャレンジ 巨大フォトモザイクのコスト計算


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このページの解説では以下のソフトウェアを使用します。

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実践編


  前ページで、実写版フォトモザイクの作り方と称して、手作業でプリントアウトされた 写真を並べて作る、フォトモザイクの作り方を紹介しているのですが、 最近は、その説明を参考に中学校や高校の文化祭で、写真を並べてフォトモザイクを作る場合があるようです。 大変な手間がかかると思うのですが、敢えて手間のかかる事を共同で作業するということに意味があるのでしょう。

  しかし、本当に実現可能なのだろうかと疑問に感じ、私自身で実際に作ってみることにしました。 とは言うものの、一人での作業になりますし、経費の問題も気になります。 また、私の自宅には体育館のような大きな建造物も有りませんから、展示スペースの問題も有ります。 従って、学校の文化祭で作るであろうレベルの大きさのフォトモザイクを作ることは到底無理ですから、 ある程度小くて、かつ、実写版フォトモザイクの製作過程をシミュレートできる方法で、実写版フォトモザイクを作ってみることにしました。






コマ用写真をどうするか


  綺麗なフォトモザイクを作るには最低でも1000枚のデジカメ写真が必要でしょう。 しかも、同じような色合いの写真ではなく、色とりどりの写真が無いと綺麗なフォトモザイクは出来ないでしょう。 でも、一人で1000枚の色とりどりの写真を撮影するなんて、無理があります。あきらめました。

  写真を撮影する代わりに、映画などのDVD動画を元に、写真形式の画像を作ることにしました。 デジカメ写真はJPEGという形式の画像ファイルですから、動画の1シーンを元にしたJPEG形式の画像を作ることが出来れば よいと考えました。

  でも、その方法は公開できません。著作権上の問題が発生すると思うからです。 真似したい方は、自分で考えてください。

  今回は、某DVDをコマ撮りし、1000枚のJPEG形式の画像を作成しました。 色変化の激しいDVDを使いましたから、赤、黄、青といった様々な色合いの画像が出来ました。 画像のサイズは、1200ピクセル×800ピクセルです。 デジカメの解像度に換算すると、0.96メガピクセルとなり、 写真サイズに印刷するには小さいですが、今回はこれで良しとしましょう。 画像一枚のファイル容量は約400KB,1000枚で約400MBとなりました。

  要した時間は約2時間です。

解説画像1






コマ画像を縮小しておく


  早速、フォトモザイクの作成に取り掛かっても良いのですが、今回は 前準備として、コマ画像を縮小しておきます。 というのは、 今回は、”デジカメまとめてフォトモザイク”の設定値をあれこれ試してみて、 最適な設定値でフォトモザイクを作りたいと考えているので、 30回程度テスト的にフォトモザイクを作ってみるつもりです。 コマ画像が元のサイズ1200ピクセル×800ピクセルのままですと、 フォトモザイクの作成に20分以上の時間が掛かってしまいます。 30回テストすると10時間掛かってしまいます。 これでは時間が掛かりすぎてやってられないので、 小さなコマ画像でテストを実施し、設定値が判明した時点で、 元のサイズのコマ画像で最終作品を作る段取りです。

  コマ画像はJPEG形式の画像ですから、1000枚程度を一括に縮小するには、 ”デジカメまとめてリサイズ”を使用すればよろしい。 画像を縮小するソフトウェアは多数ありますが、 ”デジカメまとめてリサイズ”は私が作ったものですから、 今回は当然これを使います。 早速、 1200ピクセル×800ピクセルのJPEG形式の画像ファイル1000枚を 30ピクセル×20ピクセルに縮小しました。 処理時間は10分でした。 デジカメまとめてリサイズの説明はこちらを参照してください。






背景画像を用意する


フォトモザイクの背景画像を用意します。 やはり著作権の問題があるので、今回は、



スゴネタ フォトパック 女性・リラックスタイム から、

解説画像10

この写真を使います。






画像処理でフォトモザイクを作る。


解説画像2

  この条件でやってみました。
  今回はコマ画像を一枚一枚印刷するので、 コマ画像の元の色を生かしたいため、 ”コマ画像を補正する”のチェックははずしておきました。
  初期設定の条件でやってみると、 全体に赤みを帯びた画像になってしまったので、 緑、青を重視する設定にしました。

解説画像3
 このフォトモザイクを作った頃は、 小さいコマ画像をたくさん使用してフォトモザイクを作成することが良いことだと思っていましたが、 最近ではコマ画像はなるべく大きく、少ないコマ数でフォトモザイクを作ることが良いことのように思います。 デジカメまとめてフォトモザイクのバージョン1.8以降ではコマ画像の形状認識機能が強化されましたので、 より少ないコマ数で完成度の高いフォトモザイクが作れるようになっています。






解説の途中ですが、補足として最近のバージョンの状況を説明します。


 このページで紹介しているデジカメまとめてフォトモザイクは、かなり古いバージョンを対象とした解説となっています。  デジカメまとめてフォトモザイクのバージョン1.10.0.0以降(2016年8月以降のバージョン)を使用すれば全コマ異なる写真を使用したフォトモザイクを作ることができます。 詳細は以下の動画を参照してください。






大きなコマ画像で作り直す


 少し話が脱線しましたが、解説の続きに戻ります。

  ここまでの作業では作業時間短縮のため、30ピクセル×20ピクセルに 小さく縮小したコマ画像でフォトモザイクを作りましたから、 コマ画像の印刷用に元の大きさのコマ画像でフォトモザイクを作り直しておきます。 コマ画像は、最初にDVDをコマ撮りしたサイズである1200ピクセル×800ピクセルです。






コマ画像のファイルサイズとコマ画像の保存かかる時間を確認


  コマ画像のサイズは1200ピクセル×800ピクセルです。 これを保存するのにかかる時間と、ファイルサイズを確認しておきます。 コマ画像一枚あたり、 約1.5秒、ファイル容量は小さいもので250KB、大きなもので550KBでした。

コマ画像を保存するには、保存したいコマを選択した状態で、 ”コマ画像を補正して保存”を実行します。
解説画像26


意外と短時間、小容量だったので、一行まとめて保存してみました。 一行あたりのコマ数は200コマです。 一行まとめて保存すると、一行分の保存が3分で完了し、ファイル容量は一行分で70MBでした。

コマ画像を一行まとめて保存するには、保存したい行のコマ画像を 選択した状態で、”一行ごとに補正して自動保存”を実行します。
解説画像30


全体では40000コマですから、単純に200倍して

3分×200=600分=10時間

70MB×200=14000MB=14GB

今回私が用意したデータ保存用HDは1TBですから、 ファイル容量は問題ありませんが・・・、10時間は待ってられない。 夜中に実施することとしました。

全コマ画像を一括で保存するには、”全コマを補正して自動保存”を実行します。これを実施するには処理時間と保存容量を予測してから実施しなければなりません。コマ数が多かったり、コマのサイズが大きかったりすると、とんでもない 長時間、大容量となることがあります。しかも、この処理は途中で取り消しできません。
解説画像38







全てのコマ画像を保存しました。


  全てのコマ画像を保存しました。下に表示したのは1行目から25行目が自動保存されたフォルダですが、 更新日時を確認すると、25行を保存するのに1時間9分かかっています。 全部で200行ですから8倍して、

  1時間9分×8=9時間12分

  事前の予想では10時間かかると考えていましたが、 すこし長めに見積もっていたようです。 解説画像6

全コマのファイルサイズは、合計で約14GBですから、ほぼ予想通りの値となりました。

解説画像8






印刷する前に、コマ画像にファイル名を書き込みます。


 コマ画像のファイル名が並べる位置を表していますから、ファイル名をコマ画像に書き込んでおきます。 それには別のソフトが必要となります。デジカメまとめてファイル名書き込みをダウンロードしてください。 デジカメまとめてファイル名書き込みを使えば、コマ画像の上端に一行のメッセージ、右下にファイル名を 書き込むことができます。

 例えば、上一行には写真の並べ方を指示する文章を入れるとか、記念行事の名称を入れるとかができます。 写真右下に書き込まれるファイル名を参考に、コマ画像を並べることができますから、 コマ画像を印刷した後で、どれがどれだが分からなくなるといったことがなくなります。

 ただし、デジカメまとめてファイル名書き込みは有料ソフトで、 \15,000というお高い価格設定となっております。料金の支払いがない場合は、上端一行に、このサイトの広告が入りますが、 ファイル名は書き込むことができますので、料金の支払いがなくても、フォトモザイクの製作は可能です。

 下の画像のようなイメージです。写真上端に一行のメッセージを入れ、右下にファイル名を書き込みます。

解説画像080125


デジカメまとめてファイル名書き込みのダウンロード




コマ画像を印刷する


  では、いよいよコマ画像の印刷に取り掛かります。 ”デジカメまとめてフォトモザイク”に印刷機能は付いていませんから、 エクスプローラーで印刷します。

  一行分のコマ画像を選択した状態で、右クリックでメニューを表示させ、 ”印刷”を選択します。
解説画像7

画像の印刷画面が表示されますから、用紙サイズ、用紙種類などを設定して 印刷します。
解説画像9

  印刷にはどれくらい時間がかかるのでしょうか。 試しに一枚印刷してみると、約1分かかりました。

  コマ画像一行分で200枚ですから、200分
  フォトモザイク全体では40000枚ですから、40000分=667時間

  40000枚印刷しようと思ったら、一日10時間作業しても二ヶ月以上かかってしまいます。 そもそも写真4万枚なんて家庭用プリンタで印刷できるのでしょうか。プリンタヘッド駆動用のベルトなんて結構しょぼい作りですし。






今回は断念しますが、文化祭では可能でしょう。


  今回は、印刷の段階で時間がかかりすぎることが判明したため、一旦中止します。またの機会が有れば、再度チャレンジしてみたいと思います。

  では中学校や高校の文化祭などで、大人数で作る場合はどうすればよいかを考えますと、 やはり、多数のPCと多数のプリンタを動員しての分散作業が必要となるでしょう。 40000枚の写真もプリンタが40台あれば一台1000枚の印刷ですみますから、写真一枚の印刷に1分かかったとしても1000分=17時間です。3~4日のんびりと作業すれば印刷は完成するでしょう。 むしろ、それぐらい作業量がある方が、文化祭の出し物としては適しているでしょう。クラスのみんなで頑張ったという一体感も生まれて、青春の思い出にちょうどよさそうです。

  ついでに経費の問題も考えておきましょう。 写真プリントの用紙について楽天で調べますと、L版の用紙が200枚入りで1090円でしたから、一枚当たり、およそ5円です。 写真4万枚プリントするとして20万円です。

  インク代がどれほどかかるかは良く分かりませんが、 キャノンのHP にある PIXUS総合カタログ によりますと、写真一枚あたり約20円かかるようです。 4万枚で、80万円。

 用紙代と合計すると、なんと、合計100万円。結構な金額です。 節約するには、印刷用紙を写真専用紙ではなく、普通のコピー用紙にするとか、 プリンタの印刷モードでインク節約のモードでプリントするとか、 あるいは、インクを節約するソフトウェアを使うなどが考えられます。

  今回は縦200枚×横200枚の4万枚の写真を使用する前提で計算しましたが、 100枚×100枚の写真1万枚でもそこそそ鑑賞できるフォトモザイクが作れると思いますから、そうすると経費は4分の1になって25万円になりますし、 写真用紙1枚に1画像をプリントするのではなく、4画像をプリントして、後で 切り離して使用するという方法を取れば、経費は更に4分の1になり、6万2千5百円になります。 もちろん出来上がるフォトモザイクのサイズも小さくなるのですが、 それは仕方がありませんから、投入できる予算とのバランスを考えて、フォトモザイクのサイズを決めるしかありませんね。


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