マゴチは専門に狙う魚ではなく、あくまでもヒラメと同時に狙う魚というイメージが強いのではないでしょうか。
そこでヒラメとマゴチの違いを考察してみます。
まずエサを捕食するときの行動ですが、
ヒラメはエサを捕食するときには海底から飛び上がり2mぐらい上層を遊泳するアジやイワシ小魚に飛びついて捕食します。
サビキ釣りのアジにヒラメが喰いついて釣れることがありますが、それは上層でサビキに掛ったアジが暴れている姿に誘われるのだと思います。
一方マゴチは海底の小魚を捕食します。キスやメゴチ、ハゼといった海底にすむ小魚です。
ヒラメは死んだ小魚には興味を示さないそうですが、マゴチは必ずしもそういうわけでもなく死んだ小魚にも喰いついてくるようです。
死んだ小魚は海底に落ちますから、中層を遊泳する小魚を狙っているヒラメには目に入らないのでしょう。
マゴチは海底の小魚を狙っているわけですから、海底に沈んだ死んだ小魚もエサとして認識されるということなのかもしれません。
のませ釣りのような活きエサを使って釣りをする場合、ヒラメ狙いであれば、海底より1m程度上層を遊泳させた方が良いですし、
マゴチ狙いであれば海底ぎりぎりを泳がせるのがよいようです。
次に釣れる場所についてですが、ヒラメ、マゴチともに砂浜から狙えるターゲットです。しかしヒラメはどちらかといえば
完全な砂浜よりも岩場混じりのやや粒子の粗い砂地を好むのに対し、マゴチは泥混じりのような細かい砂地の場所を好みます。
釣れる季節はヒラメは5月~6月と10月~12月がベストシーズンなのに対しマゴチは6月~8月がベストシーズンです。
その他の相違点も含めて一覧表にしてみました。
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ヒラメ
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マゴチ
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生物学的な分類
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カレイ目ヒラメ科
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カサゴ目コチ科
ということでカサゴ(ガシラ)に近い分類
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エサとなる小魚
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中層を遊泳するアジ、イワシ
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海底のキス、メゴチ、河口ではハゼ
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死んだ小魚をエサにしても釣れるか
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釣れない
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釣れる
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砂浜から釣れるベストシーズン
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5月~6月
10月~12月
水温が高いと深場に行ってしまう。
低水温になると浅場に寄ってくる。
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6月~8月
高水温に強く、水温が高い方がよく釣れる。
水温が下がると深場に落ちるので砂浜からは狙えない。
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群れの大きさ
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小さい。 同じ場所で連続して釣れることはまれ。
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大きい。 一匹釣れたらその周囲でもう一匹釣れる可能性が高い。
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食味
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美味しい。
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超美味しい
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スーパーで売っているか
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養殖物であれば売っている。稀に天然物も売っている。入手は比較的容易。
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まず売ってない。養殖もされていない。入手困難。
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