高校文化祭向けモザイクアートを色鉛筆で作る


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このページの解説では以下のソフトウェアを使用します。

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デジカメまとめてフォトモザイク 動画解説 ダウンロードページ
エクセルも使います。


デジカメまとめてフォトモザイクの入手先と領収書について


 本ページで紹介している、デジカメまとめてフォトモザイクは有料ソフトウェアです。 デジカメまとめてフォトモザイクを購入していただいた場合、領収書の発行は対応します。 領収書発行の依頼方法はお問い合わせのページの「領収書の発行について」の欄を参照してください。

 デジカメまとめてフォトモザイクは Vectorのデジカメまとめてフォトモザイクのページ からダウンロードし、ライセンスキーを購入してユーザー登録をするか、購入せずに機能制限がある状態で無料で試しに使ってみることができます。 ダウンロード方法、インストール方法、アンインストール方法、ユーザー登録の方法は、 デジカメまとめてフォトモザイク完全解説を参照してください。

 本ページで紹介しているモザイクアートを作成するには、デジカメまとめてフォトモザイクを購入していただく必要が有りますので、ご注意下さい。






ドット絵タイプモザイクアート


 このページの解説では「デジカメまとめてフォトモザイク」と「Excel 2016」を使用します。

 で示した通り、デジカメまとめてフォトモザイクにドット絵タイプのモザイクアートを作る機能を追加しました。 デジカメまとめてフォトモザイクは、本来は写真を組み合わせるタイプのモザイクアートを作るためのソフトウェアで、 で示した通り、1万枚の写真を重複なしで組み合わせてモザイクアートを作ることができるというものです。 もっと言えば、10万枚の写真を重複させずに輪郭に沿った形で並べて、約600億画素のモザイクアートを作る例をに示しました。 写真の枚数や解像度を追求した結果、誰が必要とするのか分からないほど大規模なモザイクアートを作ることができるようになりました。 写真を組み合わせるタイプのモザイクアートで高校文化祭向けとしてはに示した小さな写真を一枚一枚貼り付けて作るタイプのモザイクアートが人気が有りますので、 そちらのページも参照してください。

 とはいうものの、小さな写真を一枚一枚貼り付けて作るのは大変です。このページではモザイクアートの基礎に立ち返り、12枚の単色の画像を使って作ります。 ページの最下部の辺りでモザイクアート作成の計算法についても解説していますので、長いページですが興味のある方は最後まで読んでみて下さい。

 このページの解説で最終的に完成したモザイクアートを以下の動画に示します。



 このページの大まかな流れを説明します。まず、デジカメまとめてフォトモザイクで、下図に示すモザイクアート画像を作ります。 このモザイクアートは12色の画像を組み合わせることで出来ており、その12色の画像は12色の色鉛筆で塗り潰した紙をスキャンすることで作られています。 このモザイクアート画像の色の配置をCSV形式のテキストファイルに書き出します。 ここまではデジカメまとめてフォトモザイクでやります。 その後、CSVファイルをエクセルで編集して印刷し、手作業で色鉛筆で色を塗っていくことでモザイクアートを完成させます。

色鉛筆で描いたドット絵タイプモザイクアート
画像のクリックで拡大表示します。



 上記の画像を元にエクセルで色名を記した格子を作り、その格子を色鉛筆で塗り潰します。 下図のようなイメージです。このページでは、格子の大きさを1cm角とし、幅3メートル、高さ2メートルのサイズにA4用紙144枚を並べて作る、ドット絵タイプモザイクアートの作り方を具体的に解説します。



 このドット絵タイプモザイクアートは、「ピクセル壁画」、「ビッグアート」、「モザイク壁画」と呼ばれる場合もあります。 無料ソフトでも作ることができるようですが、出来上がるモザイクアートの画質と、ソフトウェアの使い易さや分かりやすさで比較していただきたいです。 画質の面で言うと、無料ソフトでは大抵の場合、出来上がるモザイクアートに不自然な斜めの模様が発生してしまい、画質を調整する機能はついていないようです。 画質を調整することがモザイクアート作成の醍醐味だと思うのですが、無料ソフトでは肝心なところが抜け落ちているように思います。 綺麗に作ることを目的としていないと公言しているソフトウェアも存在しますので、ご注意ください。

 写真をモザイクアートに変換するには、誤差拡散という計算を行うのですが、誤差拡散には様々なバリエーションが有り、誤差拡散の係数を変更することで画質が変化します。 デジカメまとめてフォトモザイクでは、誤差拡散の係数を変更することでモザイクアートの画質を調整することができます。 具体的な方法はこのページの最下部に記しました。モザイクアート作成の計算方法を知ることで、画像処理で使われている数学の世界を垣間見ることができると思います。 高校生の皆さんには少し難しいかもしれないのですが、画像処理って数学なのですよ。 モザイクアート作成を単なる塗り絵作業と考えるのではなく、誤差拡散の係数を変更することでモザイクアートのパターンがどのように変化するのかや、その数学的な理由を考察することで文化祭展示を充実させることができるでしょう。

 使い易さ、分かりやすさの面では、このページを最後までご覧いただきたいです。 無料ソフトの中には、説明するのが面倒だとか、わざと分かり難くしているとか記されているものもあり、ちょっと私には理解できない考え方です。 私としては、ソフトの使い方やモザイクアートとは何かを理解したうえで、モザイクアートを作っていただきたいのです。 高校文化祭でモザイクアートを作るのであれば、クラスの全員がモザイクアートについて理解していないと面白くないと思うのです。 クラス全員でこのサイトを見て、モザイクアートを理解したうえで作っていただきたいと考えています。

 このページで解説しているドット絵タイプモザイクアートは、デジカメまとめてフォトモザイクのコマ画像に、単色の画像を使用することで実現しています。 つまりドット自体が画像です。ドット自体が画像ということは、ドットを普通の写真に置き換えることもできます。それについてはで示します。






作業の流れ


 で解説した方法と似た方法で作っていきます。 ではエクセルで色を塗りましたが、このページでは手作業で色を塗っていきます。

工程番号 内容 詳細
画材の準備 色鉛筆を使います。
単色画像を作成 色鉛筆で用紙を塗り潰してスキャンすることで単色画像を作ります。
フォトモザイクを作成 デジカメまとめてフォトモザイクでドット絵タイプフォトモザイクを作ります。
CSVファイルを保存 デジカメまとめてフォトモザイクで、コマ画像の位置をCSVファイルに保存します。
エクセルで編集1 セルを罫線で囲んだり、色名の配置を整えたりします。
エクセルで編集2 セルの幅、高さを調整し、何枚に印刷されるのかを検討します。
印刷 印刷します。
画材で塗る 印刷されたセルを色鉛筆で塗ります。
用紙を並べる 塗り終えた用紙を順に並べて完成です。





画材の準備


 以下のように色鉛筆を用意しました。12色です。

  1. しろ
  2. きいろ
  3. ももいろ
  4. きみどり
  5. みどり
  6. ちゃいろ
  7. だいだいいろ
  8. あか
  9. みずいろ
  10. あいいろ
  11. むらさき
  12. くろ

 色は適当に選定しました。近所のホームセンターで売っていた色鉛筆を適当に買ってきただけです。 少ない色数でやる場合でも、白、黒、水色、ピンク、黄色の5色は必要です。 これはプリンターの色数を見れば分かるでしょう。家庭用のインクジェットプリンターは黒、水色、ピンク、黄色のインクが搭載されていますよね。

 ソフトウェアの性能としては、多い方の色数に制限が有るわけではありませんので、100色でも200色でも気のすむまで色数を増やすこともできます。 ただ、実際には12色とか24色とかで十分だと思いますので、色鉛筆の12色セットとか24色セットでやるのが良いのではないでしょうか。






単色画像を作成


 エクセルで以下のように色名と枠を描いて、A4用紙に印刷します。






 色鉛筆で塗り潰します。






 スキャンして画像データに変換します。JPEG形式かPNG形式の画像にしたかったのですが、PDF形式になってしまいました。 スキャナーに付属のソフトの設定で、JPEG形式かPNG形式の画像でスキャンすることは可能ですが、 この時点では思いつかなかったので、PDFファイルを表示したパソコン画面をコピーすることで画像に変換することにしました。






 PDF形式のファイルは編集しづらいので、画面をハードコピーして画像に変換します。 Shiftキーを押しながらPrtScrキーを押します。(キーボードの操作は使用しているPCによって異なる場合が有ります。) これで画面の表示がクリップボードにコピーされた状態になります。
 Windows10に付属のペイントを起動します。






 ペイントの貼り付けボタンを押すと画面のコピーが貼り付けられます。






 ファイルメニューから「名前を付けて保存」「PNG画像」としてPNG画像として保存しておきます。






 選択ボタンを押して、黄色に塗り潰したエリアを選択します。






 右クリックメニューからコピーします。これでクリップボードに黄色のエリアがコピーされます。






 ファイルメニューから新規とします。






 新しいキャンバスエリアが開きますので、サイズを小さくしておきます。サイズ変更として、ピクセルを選び水平方向と垂直方向の数値を入力します。 この数値は先程コピーした黄色いエリアのサイズより小さくなるように、適当な数値を入力してください。決まった値はありません。小さければそれでよいです。






 貼り付けボタンを押せば先程コピーした黄色いエリアが貼り付けされます。






 ファイルメニューから名前を付けて保存としてJPEG形式の画像として保存します。 ファイルの種類は必ず「JPEG」としてください。 今作っているのはデジカメまとめてフォトモザイクのコマ画像です。 デジカメまとめてフォトモザイクのコマ画像はJPEG形式にしか対応していません。






 色鉛筆画像.pngをもう一度開きなおし、ももいろのエリアも同様に選択してコピーします。






 「新規」から「貼り付け」とすることで「ももいろ」の画像ができます。






 名前を付けて保存として「ももいろ.jpg」を保存します。






同様の操作で12色の画像を作成し、「カラーチップ3」というフォルダーに保存しました。 全てJPEG形式の画像です。画像の大きさは全色同じでなくても構いません。






完成サイズの想定


 以上の操作でデジカメまとめてフォトモザイクのコマ画像の準備ができました。 デジカメまとめてフォトモザイクの操作に取り掛かる前に、完成サイズをどれぐらいにするのかを考えておきます。

 モザイクアートの完成サイズは、縦横のコマ数と、一コマのサイズが縦横何mmなのかで決まります。 一コマは長方形でもできるのですが、今回は正方形にします。一コマ10mmぐらいが妥当でしょう。 A4用紙の縦横は297mm×210mmです。 上下左右の余白を約20mmとすると、A4用紙の印刷面のサイズは260mm×170mmです。

 デジカメまとめてフォトモザイクの設定値の限界について考えます。 フォトモザイク画像サイズは長辺が10000ピクセルが限界です。 短辺は背景画像の縦横比で決まるのですが、仮に、3:2の縦横比の背景画像を使うのであれば、短辺は6666ピクセルになります。 コマ画像のサイズは最小で10ピクセルが限界です。 ですから、1000コマ×666コマが限界のコマ数ということになります。

 デジカメまとめてフォトモザイクの設定画面を以下に示します。 赤のラインで示したところがフォトモザイク画像サイズの最大値、 緑のラインが一コマのサイズの最小値、 青のラインが縦横のコマ数です。



 これを一コマ10mmで印刷するのであれば、10000mm×6660mm、つまり、10メートル×6.66メートルになりますし、 一コマを30mmで印刷するのであれば、30メートル×20メートルになります。 今回は一コマを10mm角の正方形として考えましょう。一コマが10mmであれば、完成サイズはコマ数の10倍のミリメートル数になります。 分かりやすくメートル表記であれば、コマ数の100分の1のメートル数になります。それを踏まえて、デジカメまとめてフォトモザイクの設定値を決めていきます。

 今回は幅3メートル、高さ2メートルにしようと思いますので、以下の設定にします。






フォトモザイクを作成しCSVファイルを保存する


 デジカメまとめてフォトモザイクの操作についてですが、ドット絵タイプモザイクアートを作る場合も、通常のフォトモザイクを作る場合と同様に操作します。

 デジカメまとめてフォトモザイクの使い方をまだマスターしていない方は、このリンク先にある動画で解説したページを参照していただくのが分かりやすいと思いますが、 このページで紹介しているドット絵タイプモザイクアートに関する部分は以下の動画にまとめました。以下の動画も参照してください。



 動画の内容と重複する部分も有るのですが、文章でも説明していきます。 背景画像を開き、コマ画像リストに先程のカラーチップ3というフォルダーを指定します。



 コマ画像リストに単色の画像が12個追加されました。この画像は先程色鉛筆で塗り潰して作成した単色画像です。



 フォトモザイク設定を以下のようにします。ポイントは以下の4点です。

  • フォトモザイク画像サイズを3000×2000にする。
  • 一コマの画像サイズを10×10にする。
  • 色補正で「背景画像を補正する」にだけチェックし設定値を検討する。
  • コマ画像の選抜方法を「ドット絵タイプ」にする。

 色補正の「背景画像を補正する」の設定値は重要な設定項目です。これをいくつにするのかでモザイク画の印象が変わってきますので、この値は十分に検討してください。


画像のクリックで拡大表示します。



 「背景画像を補正する」の設定値を0とした場合、以下のモザイク画像ができました。白い部分が多いのが気になります。

色鉛筆で描いたドット絵タイプモザイクアート背景補正0
画像のクリックで拡大表示します。



 「背景画像を補正する」の設定値を50とした場合、以下のモザイク画像ができました。まだ白が多いように思います。白色部分は塗り潰さないので、なるべく少なくしたいと考えています。

色鉛筆で描いたドット絵タイプモザイクアート背景補正50
画像のクリックで拡大表示します。



 「背景画像を補正する」の設定値を100とした場合、以下のモザイク画像ができました。髪の毛部分が黒く塗りつぶされた感じがしますが、全体的に白い部分が少なくなりましたので、これで行こうと思います。

色鉛筆で描いたドット絵タイプモザイクアート背景補正100
画像のクリックで拡大表示します。



 「フォトモザイク」「作成」としてフォトモザイクを作ります。



 等倍で表示するとドットの集合であることが分かります。 手書きで作っていますから色むらが出ており、手作り感の有る画像になりました。



 「ファイル名を配置位置に保存」とします。
 ユーザー登録されていない場合、この機能を使用することはできません。 デジカメまとめてフォトモザイク完全解説の11番の動画を参照していただき、ユーザー登録をお願いします。



 「横3000、縦2000.csv」というファイル名で保存しました。 アイコンを見てもわかる通り、CSV形式のファイルはエクセルで開くことができます。



 フォトモザイク画像も保存しておきました。

色鉛筆で描いたドット絵タイプモザイクアート
画像のクリックで拡大表示します。





CSVファイルをエクセルで編集する


 CSVファイルをエクセルで開きます。



 セルにはコマ画像のファイル名が入力されています。コマ画像のファイル名は「色名」+「.jpg」となっているのですが、「.jpg」が邪魔なので「.jpg」を消去します。 「編集」「検索と選択」「置換」とします。



 「.jpg」を空欄に置換します。検索する文字列に「.jpg」と入力し、置換後の文字列には何も入力しません。 この状態で「すべて置換」ボタンを押します。



 「.jpg」が消えてすっきりしました。



 左上隅のエリアをクリックして全範囲を選択します。



 セルの幅と高さを調整します。100ピクセルにしました。



 色名が入力されているセル範囲を選択し、罫線で格子とします。 セル範囲の選択はキーボードの矢印キーとEndキー、Homeキーを使うと手早くできます。



 格子状の罫線が引かれました。



 「ページ」タブから「印刷タイトル」とします。



 フッターの編集ボタンから、フッターの中央部にページ番号を入れておきます。



 余白を以下のようにしました。余白をいくらにすればよいのかはよく分かりません。計算で出せるのが恰好良いですが、分からないのでページレイアウトモードの画面を見ながらの現物合わせにしました。



 下の赤スプレー部分のボタンからページレイアウトモードに切り替え、左上の赤スプレー部分の緑三角ボタンをクリックして全範囲選択します。 その状態からセルの幅と高さを再確認します。ずれている場合は100ピクセルに調整しなおします。



 「ページ」タブの「拡大縮小印刷」ボタンから拡大縮小を38%にしました。 この数値は画面を見ながらの現物合わせの数値です。A4用紙1ページに17×26のセルが収まるように調整しました。 このような調整を行う場合は、ページレイアウトモードで表示するのがやりやすいと思います。 ページレイアウトモードへは、画面下の青スプレーボタンから切り替えできます。



 保存しておきます。CSV形式では画面のレイアウトや罫線は保存できませんから、Excelブック形式で保存します。



 全部で144ページになりました。一ページだけ印刷してみます。ページ指定を1から1とします。



 文字が小さくて読みにくいです。



 文字が小さく読みにくかったため、文字のサイズを16にしました。 セルをすべて選択した状態で、「フォント」ボタンから変更できます。



 文字の大きさはこれぐらいでよいと思います。






144枚を印刷して色鉛筆で塗る


 ゴールデンウィークの連休中にやる予定です。

 今、2020年4月なのですが、全国に非常事態宣言が発令され、外出自粛という恐ろしい事態になってしまいました。 ゴールデンウィーク中も外出自粛ですから、家にこもって色鉛筆で塗っていきます。


2020年4月18日




塗り潰し作業の状況


 それほど丁寧に塗っているわけではないのですが、A4用紙一枚を塗るのに30分かかります。 A4用紙144枚だと、72時間も掛かることになります。 ちょっと想定外の作業時間でした。みなさんも真似される場合は塗りつぶし作業を甘く見てはいけません。



 何とか54枚塗りまして、上から3行目までできました。 まだ途中段階ですが、下写真をみるとうまくいっていると思います。目や耳の輪郭が良く再現できていると思います。 全8行有りますから、あと5行です。 ゴールデンウィーク中には完成しないと思います。5月末を目標に塗っていこうと思います。


2020年5月3日




塗り潰し作業の状況


 5月末を目指して塗っていたのですが、達成することはできませんでした。 それどころか、肝心のデジカメまとめてフォトモザイクの売り上げが激減してしまいました。 この10年で最低の水準です。 新型コロナウィルスの影響なのでしょうか。 モザイクアートは学校での文化祭展示として使用される用途が最も多いと思うのですが、2020年の4月、5月は全国の学校が休校になるという前代未聞の事態で、ほとんどの学校で文化祭が取りやめになるようです。
 焦ってこのページを完成させる必要性も無くなったと感じていますので、一年ぐらい時間をかけて取り組んでいきたいと思います。


2020年6月13日




塗り潰し作業の状況


 2020年8月になりましたが、新型コロナウィルスはまだまだ収まる気配を見せず、第二波が猛威を振るっている状況です。 しかしながら文化祭を開催する学校もあるようで、高校生と思しき方から問い合わせのメールをいただくようになってきました。 私としましては、デジカメまとめてフォトモザイクの売り上げ回復を願って、モザイクアートの色塗り作業を再開し、110枚まで塗り終えました。 下写真のように畳4畳ほどの大きさになっています。


 目の周辺をアップで見ると下写真のように、色鉛筆で荒く塗りつぶされた正方形の集合であることが分かります。 ピンクや緑や黄色といった原色で塗られているのですが、遠目で見ると上写真のように肌色で塗られているように見えます。

 ここまでやれば、文化祭向けのモザイクアート作成方法の解説としては十分だと思うのですが、せっかくなので残りの34枚も塗って、2020年9月中には完成させたいと思います。


2020年8月23日




塗り潰し作業の完了


 2020年9月7日にモザイクアートの塗りつぶし作業が完了しました。 A4用紙の枚数は、横方向18枚、縦方向8枚の合計144枚です。 マス目の数は300×200の6万マスです。 一マスの大きさが1cm×1cmですから、塗り潰した範囲のサイズは3m×2mということになります。


2020年9月7日




スキャン


 塗り潰したA4用紙をスキャンして以下のテーブルを作成しました。 画像のクリックでA4用紙一枚分が拡大表示されますので、どのように塗り潰したかを確認してみて下さい。 髪の毛の塗り方は上の方は全範囲をまとめて塗り潰した感じですし、下の方は一マスごとに塗り潰した感じです。 色の濃さも用紙によって異なってしまいました。 向かって左側のコメカミの辺りが特に濃いですが、この辺りの用紙はインクジェット用の用紙を使用したので、その他の部分よりも色鉛筆の発色が良くなってしまいました。 その他の部分は普通紙を使用しています。 用紙や塗りの筆圧、塗り方を統一しておいた方が綺麗な仕上がりになると思います。 自宅に余っていた用紙を掻き集めて使用したことと、塗り方が途中で変わってしまったことで、統一感のない仕上がりになってしまいました。 とほほ。

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 ネットで検索すると、このようなモザイクアートは1cm角ぐらいに切った折り紙を貼り付けて作る方法が一般的なようです。 折り紙を使うのであれば、塗りむらや、用紙の差を気にする必要はないのでしょう。 折り紙で作る場合は、上の方の説明で、色鉛筆で塗った紙をスキャンしてJPEG形式の画像に変換した部分を、折り紙をスキャンしてJPEG形式の画像に変換すると読み替えてください。


2020年9月27日




モザイクアートの原理


 このページでは高校生の文化祭向けと銘打っていますので、写真をドット絵に変換する計算方法について少しだけ触れておきます。 キーワードを上げておきますので皆様の方で調査研究し、文化祭にて発表すると良いのではないでしょうか。

 写真などのカラー画像を元に、ドット絵タイプのモザイクアートを作るには誤差拡散法という計算を使います。 誤差拡散法は、例えばインクジェットプリンターのように数色のインクでフルカラーの画像を印刷するようなものに実際に使用されています。 以下の写真は、家庭用のインクジェットプリンタ―で印刷した写真の一部分を、簡易的な顕微鏡で約100倍に拡大したものです。 このページで紹介した、ドット絵タイプのモザイクアートとよく似た仕組みであることが分かると思います。 この写真では、黄色だけ大きなドットになっていますから、より複雑な計算になっているようですが、基本的な考え方は同じです。

 誤差拡散法といっても計算途中の係数の付け方に様々な方法が有ります。 このページの、ここより上の説明では、デジカメまとめてフォトモザイクのバージョン1.17を使用しており、均等な誤差拡散を行っています。 肌色部分にピンクの縦線が目立つと思うのですが、これは均等な誤差拡散を行っているためと推測しています。 2020年9月の新バージョン1.18ではフロイド-スタインバーグの誤差拡散法を使用していますので、もう少し綺麗なモザイクアートができるのではないかと考えています。

 以下に編集例を示します。上が均等な誤差拡散、下がフロイド-スタインバーグの誤差拡散で、いずれも背景を補正する設定値を50としたものです。 フロイド-スタインバーグの誤差拡散法の方が綺麗でしょうか。 縦横のパターンはなくなりましたが、代わりに斜めのパターンが発生していますので、どちらが良いかは何とも言えないですね。 この結果を見ると誤差拡散の係数についても設定できるようにするべきでしたが、このページを作成している2020年10月の時点ではできません。とほほ。


デジカメまとめてフォトモザイク バージョン1.17 背景を補正する設定50:均等な誤差拡散
色鉛筆で描いたドット絵タイプモザイクアート背景補正50均等拡散
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デジカメまとめてフォトモザイク バージョン1.18 背景を補正する設定50:フロイド-スタインバーグの誤差拡散
色鉛筆で描いたドット絵タイプモザイクアート背景補正50フロイド-スタインバーグの誤差拡散
画像のクリックで拡大表示します。

2020年10月3日




誤差拡散の係数の設定


 デジカメまとめてフォトモザイクのバージョン1.19では誤差拡散の係数を設定できるようにしました。 緑のチェックボックスを選択すると青のエリアの数値が書き換わります。この数値が誤差拡散の係数にあたります。 画像の例では、右上から時計回りに7,1,5,3となっていますが、これはcurrの画素で発生した誤差を7の画素に7/16、1の画素に1/16、5の画素に5/16、3の画素に3/16拡散するという意味合いです。 16はどこから来た数字かというと、7+1+5+3=16です。

 赤のスライダーで設定する数字の意味を説明します。この数値をnとすれば、7の画素に拡散される誤差は7/16×n/100となります。具体的に言えば、この数値を30とすれば、7の画素に拡散される誤差は7/16×30/100となりますし、0にすれば7/16×0/100=0となり誤差拡散はされません。

 上図の緑色の設定で、任意設定とすれば、誤差拡散の係数を任意に設定できますから、試行錯誤したい場合にご活用ください。 誤差拡散法についてこれ以上詳しいことはここでは紹介しきれませんから、皆様の方で調査研究していただきたいです。


2020年11月7日







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