バレーボールの写真から作るモザイクアート


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このページの解説では以下のソフトウェアを使用します。

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画像に文字を入れたり切り抜いたりといった一般的な画像処理にはフォトショップを使用しました。


ミックスタイプフォトモザイクA1ポスターを作成する


 このページでは、小学生のバレーボールの写真をもとに、A1サイズのフォトモザイクポスターを作る方法を説明します。 最終的には下図のA1サイズのフォトモザイクポスターが出来上がります。 これはA4用紙8枚を並べて作ったもので、家庭用のA4プリンターで作ることができます。


 小学生のバレーボールの写真というのは、どこを取っても体育館の床と壁の色になってしまいますから、コマ写真の色が偏ってしまい、通常のフォトモザイクでは綺麗に作ることはできません。 そこで、と同様のミックスタイプフォトモザイクにします。 と似たような説明になってしまいますが、こちらのページの方が最新の知見に基づいて解説しています。 ミックスタイプフォトモザイクを作る場合のデジカメまとめてフォトモザイクの設定値や、コマ画像をあらかじめA4サイズのアスペクト比に合わせておくといった手法が新しい点になります。






使用したパソコンの性能について


 使用したパソコンはで使用したものと同じ物で、2018年9月にDELLコンピュータから8万円ぐらいで購入した第8世代コアi5搭載ノートパソコンです。 このページを記載している2020年2月の時点で考えると、標準的な性能のパソコンだと思います。 コントロールパネルのシステムを表示すると以下の通りです。







カメラの紹介と撮影方法の解説


 撮影で使用した機材は、以下の通りです。

カメラCanon EOS80D
レンズEF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM


 EOS80Dと100-400のⅡ型で撮影しました。 このレンズは非常に高価で、小学生のバレーボール撮影には過剰なスペックだと思います。 3年ほど前に小学生の野球撮影用に購入したものですが、23万円ぐらいしました。二、三万じゃないですよ。二十三万円です。 普通ならこんな高価なレンズは買えないのですが、私の甥が野茂英雄選抜チームに選ばれた時に、張り切りすぎて購入したものです。 とても使い易く気に入っています。有難うキャノン。

ピントを合わせ続ける方法

 動き続ける子供にピントを合わせ続けて連続写真を撮影する設定方法を解説します。


  • AFをAISERVOに設定する。
  • ドライブモードを高速連写に設定する。
  • AFエリアを好みで設定する。



 AF-ONボタンを押している間、ピントが合い続ける設定にする方法を解説します。




 MENUボタンから「C.FnⅢ:操作・その他」を選択します。




 「C.FnⅢ:操作・その他」で、AF-ONボタンを設定します。




 AF-ONボタンを「測光・AF開始」に設定します。


 これでAF-ONボタンを親指で押しながらシャッターボタンを押し続ければ、ピントが合った状態で連続写真を撮影することができます。 親指AFという撮影方法です。

ISO感度の設定

 バレーボールなどの室内スポーツの撮影はISO感度の設定が重要となります。室内は屋外と比較すると暗く、屋外とは比較にならないほどISO感度を上げなけらばなりません。 そのためカメラの機種によっては綺麗に撮影できないということもあります。ISO感度を上げるとカメラの機種によってはノイズが発生し、ざらついた質感の写真となりますので、その点は注意が必要です。

 以下の写真はISO感度1600で撮影したのですが、感度不足のためシャッタースピードが30分の1秒となってしまいましたので、被写体ブレを起こしてしまいました。


  • カメラ:Canon EOS 80D
  • レンズ:Canon EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM
  • 焦点距離:400mm
  • 絞り値:f/5.6
  • シャッタースピード:1/30秒
  • ISO感度:1600


 これではどうしようもありませんから、ISO感度を6400まで上げてみました。ISO1600に対して4倍の感度アップということになりますので、シャッタースピードは4倍早くなるはずです。


  • カメラ:Canon EOS 80D
  • レンズ:Canon EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM
  • 焦点距離:263mm
  • 絞り値:f/5
  • シャッタースピード:1/160秒
  • ISO感度:6400



  • カメラ:Canon EOS 80D
  • レンズ:Canon EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM
  • 焦点距離:170mm
  • 絞り値:f/5
  • シャッタースピード:1/250秒
  • ISO感度:6400


 これぐらいであれば良いでしょう。ISO6400とすることで子供が動いてもぶれずに撮影することができるようになりました。






写真を撮影する


 さてカメラの設定が整いましたので、写真を撮影します。 フォトモザイクのコマ画像にする写真ですから、枚数が必要です。連続撮影モードで撮影し、とにかく枚数を稼ぎます。 写真一枚一枚の品質よりも枚数重視です。 その結果、以下のように1158枚の写真を撮影することができました。







フォトモザイクの背景となる写真を準備する


 フォトモザイクの背景画像は、サーブの写真を切り抜いて使うことにしました。 写真の切り抜きにはアドビフォトショップを使用しました。 フォトショップは月々いくらの契約で支払いが必要なので、画像処理に詳しくない方にはなじみが薄いと思います。 廉価版のフォトショップエレメンツでも同様の画像処理ができますからそちらを使用されてもよいですし、アドビ社以外の画像処理ソフトを使用されても同じような画像処理はできると思います。




 フォトモザイクはA1サイズで印刷したいので、背景画像はA1サイズの縦横比に合わせて切り抜きます。 A1サイズとは幅594mm×841mmですから、切り抜きツールのスタイルを縦横比を固定とし幅594、高さ841としました。




 このように切り抜きました。




 人物の配置をあえて少し左にずらしました。最終的にはA1サイズにプリントするのですが、私の家にはA4サイズのプリンターしかありませんので、A4用紙8枚を貼り合わせてA1サイズにします。 用紙の分割を以下のようにした場合に、顔部分で分割することがないように、あえて左に少し寄せました。




 フォトモザイクの背景画像とするにはJPEG形式の画像で保存する必要が有ります。ファイル名は何でもよいのですが、今回は「背景画像」としました。




 これでフォトモザイクの背景となる画像を準備することができました。






フォトモザイクのコマとなる写真を準備する


 写真一枚のサイズは6000ピクセル×4000ピクセルで撮影しました。フォトモザイクのコマ画像にするには大きすぎますから縮小しておきます。 写真を撮影する段階でもっと小さなサイズで撮影することもできるのですが、もったいない気がしていつも最大サイズで撮影してしまいます。 ちなみに青枠の写真で選手宣誓しているのが私の姪です。




 デジカメ写真をまとめて縮小するソフトウェアは沢山ありますから何を使ってもよいと思いますが、ここではデジカメまとめてリサイズを使います。




 長辺の長さを1200ピクセルとしました。




 処理が完了するまで一時間ほど掛かりました。




 全ての写真を1200ピクセル×800ピクセルに縮小することができました。 で野球の写真からフォトモザイクを作った時は、これでよいだろうと考えて、1200ピクセル×800ピクセルの写真をフォトモザイクのコマ画像としました。 しかしA4用紙に印刷する際に、画像が途中で切れてしまうので、今回は全ての写真をA4用紙の縦横比に揃えておきます。




 縮小画像が保存されたフォルダーを開きます。




 A4用紙サイズの縦横比に合わせてトリミングします。 横:縦の欄をA4用紙の縦横比に設定します。画像の通り297:210とします。




 10分ほどで処理が完了しました。 全ての写真を1131ピクセル×800ピクセルにすることができました。




 これでコマ画像の準備ができました。






デジカメまとめてフォトモザイクで3パターンのフォトモザイクを作る


 ようやく画像の準備が整いました。デジカメまとめてフォトモザイクでコマ画像と背景画像を開きます。




 今回はフォトモザイクを3種類作成し最終的に1枚に合成します。まずは小設定です。コマ画像のサイズが最小、透過度が最大、色補正が最大の設定です。




 このようなフォトモザイクが完成しました。これを「小.jpg」というファイル名で保存しました。 フォトモザイクを等倍表示してみると、背景を透過しているのが分かると思います。コマ画像一枚一枚の鮮明さはあまりありません。




 次は中設定です。コマ画像のサイズが中ぐらい、透過度が中ぐらい、色補正が中ぐらいの設定です。




 このようなフォトモザイクが完成しました。これを「中.jpg」というファイル名で保存しました。 フォトモザイクを等倍表示してみると、コマ画像一枚一枚の大きさと鮮明さは、小と大の中間であることが分かります。




 最後に大設定です。コマ画像のサイズが最大、透過度が最小、色補正が最小の設定です。




 このようなフォトモザイクが完成しました。これを「大.jpg」というファイル名で保存しました。 フォトモザイクを等倍表示にしてみると、コマ画像一枚一枚がかなり大きく、鮮明であることが分かります。




 以下のように"小.jpg"、"中.jpg"、"大.jpg"という画像ファイルが保存されました。
同じフォルダーに"小.mix"、"中.mix"、"大.mix"というファイルも保存されていますが、これらのファイルはモザイクアートミックス工房で使用しますので、保存場所を移動しないようにしてください。 "小.csv"、"中.csv"、"大.csv"については、今回は使用しませんから、特に気にする必要はありません。




 デジカメまとめてフォトモザイクは以上で終了です。






3パターンのフォトモザイクをモザイクアートミックス工房でミックスする


 モザイクアートミックス工房で"小.jpg"、"中.jpg"、"大.jpg"を開きます。 上から順に小、中、大になるようにします。




 ミックス条件の設定を行います。上層の表示面積をなるべく小さくすることで綺麗に合成できると思います。




 「ミックス.jpg」というファイル名で保存しておきました。




 ミックスタイプフォトモザイクができました。







文字入れと画像の8分割


 アドビフォトショップで開きます。文字入れなどの簡単な画像処理を行った後に下図のように8分割します。




 右上にスペースが有るので、文字を入れて、選手宣誓の写真を入れます。 JVCというのがチーム名で、選手宣誓をしているのが私の姪です。




 レイヤーを統合して一枚のレイヤーにまとめます。




 3200ピクセル×2240ピクセルに切り抜いて8分割します。




 3200ピクセル×2240ピクセルの画像を切り抜いてレイヤー8枚に重ねました。




 jpg形式の画像に保存します。ミックスタイプフォトモザイクを8枚に分割して保存することができました。




 3200ピクセル×2240ピクセルの画像ができたわけですが、これはA4用紙サイズの縦横比になっていません。 A4用紙の縦横比に合わせるのであれば、3200ピクセル×2263ピクセルとするのが正解です。 縦23ピクセルの誤差が発生しました。 この誤差は一コマのサイズが正確にはA4用紙の縦横比になっていないことからくる誤差です。 なぜ正確にA4用紙の縦横比にできないかというと、一コマの画像サイズを小数点以下の数値にできないからです。 一コマの画像サイズを整数値で切り捨てており、それが積み重なって全体で23ピクセルの誤差となったのです。 以下の作業でサイズを補正します。



 デジカメまとめてリサイズを使います。 3200ピクセル×2240ピクセルの画像が保存されたフォルダーを開きます。 「編集」メニューから「サイズ変更」として幅3200、高さ2263とします。




 3200ピクセル×2263ピクセルに変更することができました。 縦方向に約1%引き延ばされた形になります。







家庭用プリンターでA4サイズに印刷して貼り合わせる


 これらの画像をWindows10のフォトで開き、右クリックメニューから「印刷」とします。




 このような設定画面が出ますから、用紙の種類とページの余白など必要項目を設定します。 この設定画面はプリンターの機種によって異なるのかもしれません。 私が使用したのはキヤノンのMG7500というA4プリンターです。 用紙種類の設定は「写真用紙光沢ゴールド」とし、余白なしで印刷するモードに設定しました。




 このように印刷できます。




 次の画像も同様に印刷します。




 このように印刷できます。




 8枚を印刷して並べると、このようになります。 後はこれを貼り合わせて額に入れれば完成です。その説明は省略させていただきます。



2020年2月15日に完成しました。







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