2019年5月に写真12100枚を使用したモザイクアートを作成し、その詳細は⑮に示しました。その時は比較的高性能なパソコンを使用し、しっかりとした計画を立てて実行したので何の問題もなく完成させることができました。あまりに簡単すぎて物足りない感じがしましたので、今回は写真10万枚でフォトモザイクを作っていきます。
ただし印刷は実行せずデータ作成のみとします。完成形をHTMLのテーブルで表示したものが以下の図です。一コマが細かすぎるのでモザイクアートかどうかよくわかりませんが、画像のクリックで拡大表示すると確かに小さな写真の集合体であることが分かります。
⑮ではディスクのファイルシステムはexFatよりもNTFS(NTファイルシステム)の方が、保存容量を大幅に削減できることが分かりました。これは1ファイルあたり最低限必要なディスク容量の差に起因するものです。フォトモザイク作成には小容量のファイルを沢山作成しますから。したがって今回はNTFS(NTファイルシステム)の3TBのハードディスクをデータの保存用に使用することにして、⑮で使用したSSDは使用しません。
ここで使用するパソコンは⑮で使用したものと同じ物で、2018年9月にDELLコンピュータから8万円ぐらいで購入した第8世代コアi5搭載ノートパソコンです。コントロールパネルのシステムを表示するとこんな感じです。
ここでは⑮で1200ピクセル×800ピクセルに縮小した写真12100枚をそのまま使用します。
今回は印刷する予定はありませんから、A4用紙の縦横比に切り抜いた写真ではなくて1200ピクセル×800ピクセルの写真です。
写真の枚数は⑮と同じで12100枚です。これらを9回繰り返し使用して10万8千9百枚の写真からできるモザイクアートを作成します。
本来であれば写真10万枚が有ればよかったのですが、さすがに10万枚の写真は用意することができませんでした。
3TB外付けハードディスクに「10万枚フォトモザイク」というフォルダーを作成し、その中に1200×800ピクセルに縮小したコマ画像12100枚が入ったフォルダー「1200」とフォトモザイクの背景となる写真を保存しておきます。
デジカメまとめてフォトモザイクでこれらの写真を開きます。
画像が開いた状態です。
この設定でやってみます。色補正は⑮と同じにしました。枚数は330枚×330枚の108900枚、コマ写真が12100枚で使用回数を制限するを選択して制限回数は9回です。
108900÷12100=9
で割り切れますから、この設定であれば全てのコマ写真が均等に9回使用されます。
念のためこの設定を保存しておきます。今回はコマ画像の数が10万枚以上になるので、全コマの補正保存に時間が掛かりすぎるかもしれません。その場合はフォトモザイクを作り直す必要があるかもしれませんので念のため設定を保存しておきます。(実際には保存しておく必要はなく、Windows10 のスリープ機能を使うことで解決しました。詳しくは以下に記しています。)
作成とします。右下に時刻が表示されています。20時50分に開始しました。
処理が開始されました。
21時6分の時点で確認するとコマ画像の読み込みが半分ぐらい終わったところです。15分ぐらいで半分ですから12100枚のコマ画像を読み込むのに大体30分ぐらいかかりそうです。
21時32分に完成しましたので、42分掛ったようです。コマ画像の読み込みに30分ぐらい、その後のフォトモザイク作成に10分ぐらい掛っていたと思います。
「コマ画像の自動保存」とします。2019年の5月公開のバージョンから「指定範囲を補正して自動保存」というメニューができています。
コマ画像を保存する行の範囲指定をすることができます。行の範囲指定をすることでパソコンの連続稼働時間を2時間ぐらいにしようとか3時間ぐらいにしようとか、ある程度調整することができます。取り敢えず0行から29行までをやってみます。21時42分に開始しました。
22時50分に完了しましたので、30行保存するのに一時間ちょっと掛かりました。
続けて30行から59行を保存してみます。
0行から29行を保存したフォルダーと同じフォルダーに保存します。今回は「全コマ」というフォルダーです。22時52分に開始です。
23時59分に終了しましたからやはり30行保存するのに一時間ちょっと掛かります。
「全コマ」フォルダーを見てみると下図のように「059」までフォルダーができています。
夜遅くなってきたので当日の作業はここで終了としました。Windoow10のスタートメニューからスリープとしました。
スリープとすることでデジカメまとめてフォトモザイクの作業途中でも、作業状態を保存したままパソコンを休止状態にすることができます。
翌日の朝9時51分から再開です。パソコンをスリープから復帰すると昨日の続きで作業できます。60行から100行をやってみます。
「全コマ」フォルダーに保存します。
コマ画像保存中にタスクマネージャーを見てみました。デジカメまとめてフォトモザイクがCPUの26.9%を使用している状態です。
グラフで見るとこんな感じで、CPUの処理能力には余裕がありますからコマ画像の保存をしながら他の作業をすることもできます。YouTube動画を見ながらでも余裕でした。
11時20分に完了しましたから40行の保存に1時間30分掛かりました。
101行から200行の100行をやってみます。予想としては4時間ぐらい掛かりそうです。11時24分に処理開始です。
15時に完了しましたから100行の保存に3時間半ぐらい掛ったようです。
もう面倒だから201行から最後の行までやってみます。5時間ぐらいでできるでしょう。15時2分に開始ですから20時頃に完了するでしょう。
ほぼ予想通りで19時55分に完了しました。
フォトモザイクを保存しておきます。いつも忘れそうになるので注意が必要です。
フォトモザイク画像はどこに保存してもよいのですが、コマ画像と同じフォルダーに保存しておくのが分かりやすいですから「全コマ」フォルダーに保存しておきます。
これでデジカメまとめてフォトモザイクは終了です。なんだか疲れました。
モザイクアートポスター工房で開きます。コマ画像が10万枚以上ありますからコマ画像の読み込みに数分間かかりました。過去最高枚数の読み込みでしたから少し不安でしたが問題はありませんでした。
この設定でやってみます。
設定に間違いはないだろうということで、全範囲実行とします。5月4日の23時57分に開始です。
「分割」というフォルダーを作っておいて、そこに保存します。
翌日5月5日の11時11分に完了となっていますが実際には朝6時に完了していたようです。令和10連休中のため朝11時まで寝てました。起きてからスクリーンショットを取ったのでこのようになっています。
なにこれ。写真10万枚で作るモザイクアートができました。分かりやすくするためにポスター分割した画像毎に白い枠で区切っていますが、この白枠自体はHTMLテーブルの設定によるものです。白枠を消すこともできますので、一つ下のテーブルで白枠を消してみます。
上のテーブルの白枠を消してみました。一枚の画像のように見えますが横30枚、縦30枚の900枚の画像に分割されています。
ちょっとだけ彩度を上げておきます。デジカメまとめてリサイズで彩度を+7しておきます。
10万枚の写真から作るモザイクアートはこれで完成です。印刷はしませんから。下記の画像はHTMLのテーブルになっています。
横30枚、縦30枚に分割されているのですが、隙間なしで並べているので一枚の画像のように見えています。
画像のクリックでポスター分割された画像が拡大表示されます。
画像の隙間に白枠を入れたほうが分かりやすいようですから以下のようにしてみました。
今回作ったフォトモザイクについてまとめておきます。
①幅方向330枚、高さ方向330枚の合計108900枚の写真を使用している。
10万枚超の写真からできているモザイクアートです。10万枚程度のフォトモザイクというのはネット検索すればいくつか見つかりますので、このフォトモザイクが世界最高枚数ということではありません。
②12100枚の写真を9回ずつ使用している。
全ての写真が均等な回数使用されています。フォトモザイクは不特定多数の方から写真を集めて作成することが多いと思いますので、コマ写真の使用回数を均等にすることはフォトモザイク作成において重要な要素です。
③フォトモザイク全体では209880×139920ピクセルで約293億画素である。
普通の画像処理ソフトは30000×30000ピクセル程度が限界なのですが、この画像は約21万ピクセル×14万ピクセル、約293億画素です。こんなの聞いたことありません。
④半透明に合成して誤魔化しているわけではありません。
いつもの通りですが半透明に合成した「なんちゃってフォトモザイク」ではありません。画像データは全て公開しています。上記テーブルの画像をクリックすることで拡大画像を表示できますから画像品質を確認していただくことができます。
⑤これが限界ではない。
まだまだ余裕です。次やるとしたらデジカメまとめてフォトモザイクのコマ画像リストに10万枚のコマ画像を使用することですね。今回はコマ画像リストに12100枚の写真を読み込み、全画像を9回使用することで10万8千9百枚の写真を使用したモザイクアートにしました。次はコマ画像を10万8千9百枚用意して全コマバラバラの設定でやってみます。
|