文化祭展示 色紙を貼り付けて作るモザイクアート壁画


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このページの解説では以下のソフトウェアを使用します。

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エクセルも使います。


このページでやりたいこと


 でデジカメまとめてフォトモザイクとExcelを使用して、色鉛筆で塗り潰して作るタイプのモザイクアートの作り方を解説しました。 このページではとほとんど同じなのですが、色鉛筆で塗るのではなくて1センチ角にカットした色紙を貼り付けてモザイクアートを作る方法を説明します。


2025年12月20日




作業の流れ


 とよく似た作業になります。 では色鉛筆で塗って作りましたが、このページでは色紙を貼り付けて作ります。

工程番号 内容 詳細
色紙の準備 色画用紙を使います。
単色画像を作成 色紙をスキャンしし、ペイント切り抜いて単色画像を作ります。
フォトモザイクを作成 デジカメまとめてフォトモザイクでドット絵タイプフォトモザイクを作ります。
CSVファイルを保存 デジカメまとめてフォトモザイクで、コマ画像の位置をCSVファイルに保存します。
エクセルで編集1 セルを罫線で囲んだり、色名の配置を整えたりします。
エクセルで編集2 セルの幅、高さを調整し、何枚に印刷されるのかを検討します。
印刷 印刷します。
色紙を貼る 印刷されたセルに色紙を貼ります。(このページではやりません。)
用紙を並べる 貼り終えた用紙を順に並べて完成です。(このページではやりません。)

2025年12月20日




色紙の準備


 ホームセンターで「色画用紙」というものを買ってきました。約25センチ×35センチ、10色30枚綴りで382円(税込み)でした。



 下図のように、10色各3枚、合計30枚の色画用紙が冊子になっています。



 色は以下の10色です。

  1. あか
  2. ももいろ
  3. だいだい
  4. きいろ
  5. きみどり
  6. みずいろ
  7. あお
  8. ちゃいろ
  9. くろ
  10. しろ

 色は白、黒、黄色、水色、桃色が必須です。インクジェットプリンターのインクやコピー機のトナーの色を見ればわかると思いますが、印刷物はシアン(水色)、マゼンタ(桃色)、イエロー(黄色)、ブラック(黒)の4色に紙の白色を加えた5色で出来ています。 そうはいっても色数は多いほうがいいですから今回は10色を使用します。

 この段階では色紙は各色一枚あれば十分です。デジカメまとめてフォトモザイクでモザイクアート画像を作る過程で各色何枚必要なのかが分かります。その後、必要な枚数の色紙を追加購入するのがよいでしょう。


2025年12月20日




単色画像を作成(デジカメまとめてフォトモザイクのコマ画像を作成)


 エクセルで下図のような台紙を作成します。



 色紙を貼ります。



 この写真を切り抜いて赤、桃色、黄色などの単色画像を作りたいのですが、写真撮影がうまくいいかず右側が明るく左側が暗くなってしまいました。 細かいことを気にしないのであれば上図をもとに単色画像を作ってもよいのですが、今回は上図は使用せずスキャナーでスキャンした画像を使用することにします。

 スキャンした画像が下図です。写真撮影したものより綺麗です。皆さんも可能であればスキャンした画像を使用してください。 スキャンの方法は使用しているスキャナーの機種によって異なりますからここでは詳しくは説明できませんが、JPEG形式の画像としてスキャンしました。大抵の場合、写真をスキャンする設定にすればJPEG形式の画像になると思います。


画像のクリックで実サイズで表示します。



 この画像をWindows11に付属のペイントで開きます。画像ファイルを選択して右クリックメニューから「プログラムから開く」「ペイント」とします。



 ペイントで画像が開きますから作業しやすいように表示倍率を設定します。画面右下のドロップダウンリスト(下図の黄色ライン部分)かスライダー(下図の黄緑ライン部分)で表示倍率を設定します。ここでは50%に設定しました。 この倍率に特に意味はありません。作業しやすい表示倍率にしてください。



 「選択した部分」と書かれているアイコンをクリックし、「あか」のエリアでshiftキーを押しながらマウスドラッグして正方形の範囲を選択します。shiftキーを押さないと長方形になってしまいます。shiftキーを押しながらマウスドラッグして下さい。



 「イメージ」と書かれているアイコンをクリックし、「トリミングする」のアイコンをクリックします。下図の黄緑の〇と青の〇です。



 選択されていた正方形部分が切り抜かれます。



 「ファイル」「名前を付けて保存」「JPEG画像」としてこの画像を保存します。必ず「JPEG画像」で保存してください。今作っているのはデジカメまとめてフォトモザイクのコマ画像です。 デジカメまとめてフォトモザイクのコマ画像はJPEG形式にしか対応していません。



 どこに保存してもいいですが、今回はデスクトップに「色紙画像」というフォルダーを作り、そこに保存します。 ファイル名は「あか」としました。ファイル名は必ず色名にしてください。後でこのファイル名が必要になります。



 下図の青四角で囲った矢印ボタンで「元に戻す」とします。



 赤色を切り抜く前の画像に戻ります。



 同様の操作で「ももいろ」「だいだい」「きいろ」「きみどり」「みずいろ」「あお」「ちゃいろ」「くろ」「しろ」を正方形に切り抜きJPEG画像に保存します。正方形の大きさは全色同じでなくても構いません。だいたい同じぐらいのサイズにしておいてください。



 下図のように10色の正方形の画像が出来ました。これらの画像をデジカメまとめてフォトモザイクのコマ画像として使用します。


2025年12月29日




背景画像の準備


 デジカメまとめてフォトモザイクの背景画像として使用する画像を準備します。今回は下図を使用します。JPEG形式の画像です。デジカメまとめてフォトモザイクの背景画像はJPEG形式の画像しか使用できません。 大抵の写真画像はJPEG形式です。iPhoneの写真はJPEG形式ではないかもしれません。


画像のクリックで実サイズで表示します。

2025年12月29日




完成サイズの検討


 コマ画像と背景画像の準備ができましたので、いよいよモザイクアートを作っていくのですが、その前に完成サイズを検討しておきます。 デジカメまとめてフォトモザイクで作ることのできるモザイクアート画像の最大サイズは長辺が10,000ピクセルです。今回使用する背景画像は縦横の長さの比率が2:3の画像ですから、横10,000ピクセル、縦6,666ピクセル(実際には10の倍数になるので6,660ピクセル)になります。 一コマの最小サイズは短辺が10ピクセル、今回は一コマを正方形としますから10ピクセル×10ピクセルです。

 コマ数で考えると横方向が10000÷10=1000コマ、縦方向が6660÷10=666コマ、合計で1000×666=66万6千コマです。

 一コマを1センチだとすると、完成するモザイクアートのサイズは10m×6.66mです。


2025年12月30日




モザイクアート作成


 モザイクアートを作成します。デジカメまとめてフォトモザイクを起動します。



 「ファイル」「背景画像を開く」とします。



 ファイルを開くダイアログが表示されますから、背景画像を指定して開きます。「背景画像の回転設定」というウィンドウが表示されますので、背景画像の回転が必要な場合は回転角度を設定してOKしてください。 スマホやデジカメで撮影した写真画像というのは、撮影したときにカメラをどちら向きに撮影したのかを記録しており、ソフトウェア側でそのデータを読み取って、自動的に写真を回転して表示するのが一般的です。 デジカメまとめてフォトモザイクは恥ずかしながら作りが古くこの機能がありません。自動で回転することができないので写真を開くときに回転角度をユーザー側で指定していただいているというわけです。



 「ファイル」「コマ画像リストにフォルダを追加」とします。



 フォルダーの参照ダイアログが表示されますから、コマ画像を保存したフォルダーを指定します。今回は「デスクトップ」「色紙画像」というフォルダーを指定します。



 コマ画像リストに色紙をスキャンして作った画像が追加されました。



 「フォトモザイク」「設定」とします。



 サイズの項目を設定します。

 「フォトモザイク画像サイズ」を幅10000、高さ6666とします。これが設定できる最大サイズです。長辺は10000が最大で、短辺は背景画像の縦横比に従います。

 「一コマの画像サイズ」を幅10、高さ10とします。これが最小のサイズです。

 「フォトモザイク画像サイズ」を最大に設定し、「一コマの画像サイズ」を最小に設定したのですから、この設定がコマ数を最大にする設定です。

 「枚数の確認」欄に幅方向のコマ数、高さ方向のコマ数、総コマ数が表示されますから確認してください。これが今回作るモザイクアートのコマ数です。総コマ数は66万6千です。これだけの色紙のチップが必要になるということです。 貼り付ける作業や色紙の購入にかかる予算などを検討し、無理だと思われる場合はこの段階でサイズを再検討してください。「フォトモザイク画像サイズ」を小さくするか「一コマの画像サイズ」を大きくするかです。「フォトモザイク画像サイズ」を小さくすれば完成するモザイクアートのサイズが小さくなりますし、「一コマの画像サイズ」を大きくすれば貼り付ける色紙のサイズが大きくなります。



 色補正の項目を設定します。

 「コマ画像を補正する」はチェックしません。この項目は写真を並べて作るタイプのモザイクアートの場合に設定する項目です。

 「背景画像を補正する」をチェックし、設定値を50とします。この設定値はモザイクアートの出来栄えに大きく影響します。モザイクアートの出来栄えが気に入らなければ、設定を変更してやり直してください。 スライダーの移動で数値を設定するのですが、マウスのドラッグ操作で細かな設定は難しいと思います。マウスのホイールで1単位の設定が可能です。スライダーをクリックして選択し、マウスホールで細かな数値設定が可能です。

 「背景画像を透過する」はチェックしません。この項目は写真を並べて作るタイプのモザイクアートの場合に設定する項目です。



 「ドット絵タイプ」を選択します。

 「誤差拡散の係数」を「走査方向に偏重」とします。 「走査方向に偏重」ではコマが斜め方向に並びます。その並びが気に入らない場合、他の設定を試してみてください。 他の設定でもコマの並びに何かしらのパターンは発生するのですが、色々試してみて気に入った設定でやってください。

 「誤差拡散の効果」を85にします。この値の設定の目安は、コマ画像の色範囲が広く背景画像の色範囲をすべてカバーしていると思われる場合は大きな値、逆にコマ画像の色範囲が狭く背景画像の色範囲をカバーできていないと思われる場合は小さな値を設定してください。 とりあえず85ぐらいで試してみて、出来栄えが気に入らなければ設定を変更してやり直してください。 スライダーの移動で数値を設定するのですが、マウスのドラッグ操作で細かな設定は難しいと思います。マウスのホイールで1単位の設定が可能です。スライダーをクリックして選択し、マウスホールで細かな数値設定が可能です。



 「フォトモザイク」「作成(高画質モード)」とします。フォトモザイク作成には高速モードと高画質モードがあるのですが、高速モードはコマ画像の読み込みを高速化しています。これはコマ画像が1万枚とか10万枚とかある場合に威力を発揮するモードです。 今回はコマ画像10枚ですから高速で読み込もうが低速で読み込もうがほとんど差はありません。高画質モードでやってください。



 以下の状態になります。



 モザイクアート作成中もウィンドウの操作が可能です。例えば背景画像の上で右クリックし、「等倍で表示」とすることで拡大表示できます。



 スクロールバーの操作もできますので、モザイクアートが出来ていく様子を確認することができます。中止ボタンで処理を中止することもできますので、モザイクアートの出来栄えが気に入らなければ中止し、設定を変更してモザイクアートを作り直してください。



 暫く待つと完成しますが、ここで注意してほしい点があります。 画面上でモザイクアートが完成してから「完了」と表示されるまで、かなり時間がかかります。コマ数が多いので30分ぐらいかかると思います。 デジカメまとめてフォトモザイクは止まっているように見えてもバックグラウンドで動作しています。「完了」と表示されるまでとにかく待ってください。

 注目していただきたいのは左端のコマ画像リストの数字です。086273 ももいろ.jpg、064276 みずいろ.jpgとなっていますが、これはももいろを86,273コマ使用し、みずいろを64,276コマ使用したという意味です。一コマを1cm×1cmにする予定なので、各色何平方センチ必要かがわかります。 色紙を何枚用意すればよいかの計算に役立ててください。



 ここで気になる点があります。各色の使用枚数がバラバラです。黒が一番多くて161,678コマ、だいだいが一番少なくて17,847コマです。今回使用している色画用紙は各色3枚がセットになっている商品です。このような色紙を使用するとロスが大きくなりますから、実際にやる場合は数色がセットで販売されている色紙ではなくて、一色で販売されている色紙を使用しないとだめです。 以下に商品例を示します。7.5センチ角の色紙が一色100枚セットで販売されています。色数もだいたいそろっているのではないでしょうか。茶色がありませんけど茶色はなくてもいいと思います。 必ず必要な色は白、黒、水色、ピンク、黄色の5色です。その他の色は多いに越したことはありませんけど、必ず必要というわけではありません。




 画面にフィットとして全体を小さく表示してモザイクアートの出来栄えを確認すると画質が悪いと感じると思います。これはデジカメまとめてフォトモザイクの表示機能の問題で、表示倍率が小さいと画質が悪く見えてしまいます。なるべく大きく表示して画質を評価してください。

 下図の例では赤いシミのような部分が目立ちますが、2つ下の画像で大きく表示すると赤いシミはありません。



 上図と同じモザイクアートなのですが、大きく表示すると画質は良いので今回はこれで良いことにします。



 「ファイル」「コマ画像の位置を保存」「ファイル名を配置位置に保存」とします。



 どこに保存してもいいですが今回はデスクトップに「色紙の並び.csv」とファイル名を付けて保存します。



 これでデジカメまとめてフォトモザイクの操作は終了です。モザイクアート画像は保存する必要はないのですが、せっかく作った画像ですから一応保存しておきます。「ファイル」「フォトモザイクを保存」として適当な場所に保存しておきます。 完成予想図として、色紙の貼り付け作業の進捗確認用などに利用してください。



 下図のメッセージが表示されますがこれはエラーではありません。今回はドット絵タイプのモザイクアートを作ったのですが、ドット絵タイプではミックスタイプに出来ませんよと言われているのです。 ミックスタイプとはで紹介したモザイクアートです。今回のドット絵タイプモザイクアートから作ることはできません。



 保存したモザイクアート画像を以下に示します。


画像のクリックで実サイズで表示します。

2025年12月30日




エクセルで編集


 保存したCSVファイル「色紙の並び.csv」をエクセルで開きます。ファイルのダブルクリックでもエクセルで開くと思いますが、 ここでは、ファイルを右クリックし「プログラムから開く」「Excel」とします。



 下図のように開きます。セル1つにコマ画像のファイル名が入力されています。 セルを正方形に整形してセル1個が1㎝角の正方形になるように調整して印刷し、それに色紙を貼り付けていくのです。 ここまで来るとモザイクアート作成の作業の流れがイメージできたのではないでしょうか。



 セルには「ももいろ.jpg」「みずいろ.jpg」というように色名+「.jpg」と入力されています。「.jpg」が邪魔ですからこれを消します。 左上の三角形をクリックして全範囲を選択し・・・



 「検索と置換」から「置換」とします。



 検索する文字列を「.jpg」
 置換後の文字列を空欄にして
 「すべて置換」ボタンを押します。



 「OK」「閉じる」としてください。



 画面右下のボタンで「ページレイアウトモード」に切り替えます。



 下図のように用紙に印刷されるイメージで表示されます。左端と上端に定規のような目盛りが表示されていますが、これがサイズを表しています。この目盛りを見ながらセルの幅と高さを調整して1セルが1cm×1cmになるようにします。 全てのセルを同じサイズにしたいので、全てを選択した状態で作業します。左上の三角形をクリックして全てを選択した後で、各行の高さ、各行の幅を調整します。



 全てのセルを選択して、A列の幅をマウスドラッグで調整します。1.00センチとは出来なかったので、1.01センチメートル(38ピクセル)としました。全てのセルを選択しているので全列同じ幅になりました。



 同様に、全てのセルを選択して、1行の高さをマウスドラッグで調整します。1.00センチとはできなかったので、1.01センチメートル(38ピクセル)としました。全てのセルを選択しているので全行同じ高さになりました。



 ファイルは時々保存してください。現時点ではCSV形式のファイルを開いて編集していますが、CSV形式ではセルの幅や高さは保存されませんので「上書き保存」としてはいけません。「名前を付けて保存」とし、必ずExcelブック形式で保存してください。CSV形式では文字データ意外は保存されません。例えばセルのサイズや文字のサイズ、罫線などは保存されません。



 全てのセルを選択した状態で格子を付けます。



 全てのセルを選択した状態で文字のサイズを6にします。



 「フッターの追加」をクリックします。



 「ページ番号」/「ページ数」と入力します。「ページ番号」と「ページ数」は「ヘッダーとフッダー」タブの中の上部のボタンクリック、「/」は手入力です。



 フッダーに「1/1534」と表示されました。これは総ページ数が1534ページの1ページ目であることを示しています。



 印刷の用紙設定をしていませんが初期設定ではA4用紙に縦向きに印刷する設定になっていました。後で用紙サイズや印刷の向きを変更しても大丈夫です。



 あとはこのエクセルを印刷して色名の通りに色紙を切り貼りするだけです。さすがに私一人で66万6千枚の色紙を貼ることはできませんから説明は割愛させていただきます。


2025年12月30日







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